平成18年度 教室ゼミ実施方法に関するガイドライン
本ガイドラインは、参加者全員が主体的に参加し討議できる教室ゼミをめざして、効果的な運営の指針を明らかにしたものである。
1.平成18年度の教室ゼミのねらい
- ・精神保健学・精神看護学領域において国際的水準にある研究論文の紹介を通して、当該領域の研究課題に対する理解を深める。
- 教室員が自分の行っている研究の問題点等を明確にし、それに対する討論を通して、学位論文の質向上の一助とする。
2.教室ゼミの実施日時および場所
- 日時:毎週水曜 18:00~19:30
- 場所:医学系研究科教育研究棟13階セミナー室(随時連絡します)または医学部3号館S102 (修論・卒論発表予行はN101)
- 発表のスケジュールは、別紙ゼミスケジュール表を参照
3.発表内容の学年別モデル
発表内容は、主に学年によって異なる。下の表は、発表内容の学年別のモデルである。なお、博士課程は、モデルどおりの発表内容に必ずしも従う必要はなく、希望によって変更することができる。
4.時間配分
発表45分、指定討論(発表者との討論を含む)2人で15分、質疑応答+連絡事項30分
博士課程は、上記の時間配分に必ずしも従う必要はなく、希望によって変更することができる。その場合は、事前に司会者と打ち合わせしておく。
5.教室員の役割
1)発表者
発表論文(原著論文紹介または総説論文紹介の場合)・発表サマリーは、発表の1週間前に参加者の集会室のメールボックスへ投函しておく。発表時間は45分である。発表には、Microsoft
Power Pointを使用し、A4用紙一枚にスライド6枚を表示したものを両面印刷し、資料とする。必要な場合は参考資料などの付録を添付する。資料は30部用意する。資料(30部)と発表論文数部を、発表当日に会場の机に設置しておく。発表終了後に、資料と発表論文を一部ずつゼミ発表資料保管ボックス(集会室メールボックス上段)に入れておく。
以下、発表内容別にガイドラインを示す。
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(1)修士論文中間発表
- 発表内容の要点をA4用紙裏表1枚にまとめた発表サマリーを作成し、発表1週間前に指定討論者と参加者に配布しておく。
- 発表内容は、形式にとらわれず、修士論文の進行状況に応じて、発表者が自由に決める。ただし、研究の背景・目的などのおおまかな概要を示した上で、論文をまとめるにあたっての問題点を整理し、活発な議論が得られるよう議題を提議すること。
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(2)研究レビュー紹介+研究計画紹介
- 研究のレビューと研究計画をA4用紙裏表1枚にまとめた発表サマリーを発表の1週間前に指定討論者と参加者に配布しておく。
- 「研究レビュー紹介」では、博士論文・修士論文で扱う研究領域について、今日的かつ国際的レベルの到達点と課題を明らかにする。
- 「研究計画紹介」では、博士論文・修士論文へ向けた研究計画を紹介し、その案に対する討議を行う。
- 研究レビュー紹介と研究計画紹介を合わせて45分以内の発表を厳守する。時間配分は、研究レビュー30分、研究計画15分をめやすにする。(1日に2人発表する場合は、研究レビュー、研究計画、質疑応答を合わせて1人45分とする。)
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(3)原著論文(Original Article)紹介
- 精神保健学・精神看護学に関連した学術雑誌から、自分の関心のある研究領域の原著論文を2編選択し紹介する(特に雑誌や発行期間に限定はない)。そのうち詳細に内容を紹介する論文を1編本論文とする。残り、1編は副論文として論文の概要を紹介する。
- 発表の2週間前に、本論文を指定討論者に配布する。
- 発表の1週間前に、本論文を参加者に配布する。
- 本論文の発表には、以下の項目を含めつつ、論文の流れに沿って作成する。
- 副論文については、アブストラクトとメインとなる図表をA41枚程度にまとめた資料を作成する。
- 時間配分は、本論文30分、副論文15分をめやすにする。
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(4)総説(Review Article)論文紹介
- 報告者が関心を持つ研究領域の研究動向について、今日的かつ国際的レベルの到達点と課題を明らかにした総説論文(最近5年間に権威のある国際誌に掲載されたもの)を選択し、詳細に紹介する。
- 発表の2週間前に、発表論文を指定討論者に配布する。
- 発表の1週間前に、発表論文を参加者に配布する。
- 論文の発表には、以下の項目を含めつつ、論文の流れに沿って作成する。
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(5)M1発表デビュー
- 以下の学術雑誌リストを参考にして、紹介する雑誌を選択する。重複することがないようM1で調整すること。希望により他の雑誌を取り上げることは可能だが、必ずゼミ委員に相談の上、決定すること。
- 選択した雑誌において、H18に発行された論文を1編取り上げ、詳細に内容を紹介する。また、副論文として本論文と関連する論文の概要を紹介する。発表内容は「原著論文紹介」と同様である。
- 発表の2週間前に、本論文を指定討論者に配布する。
- 発表の1週間前に、本論文を参加者に配布する。
- 本論文の発表には、「原著論文紹介」と同様の項目を含めつつ、論文の流れに沿って作成する。
- 副論文については、本論文との関連、論文の概要とメインとなる図表をA41枚程度にまとめた資料を作成する。
- 時間配分は、本論文30分、副論文15分をめやすにする。
(6)原著研究発表・学会発表予行
- 「原著研究発表」は、報告者が中心に行った、学術雑誌に投稿・掲載を予定している原著研究に関する報告。
- 「学会発表予行」は、H18年度に学会発表を予定している人のための予行。
2)指定討論者
- 発表者1人に対して2人の指定討論者をおく。指定討論者2は、基本的に上級生がつく。
- 発表終了後、発表者との見解の相違点および論文・研究計画に対する批評・コメントを発表する。批評・コメントとは、単なる感想ではなく、学術的根拠や、自身の臨床経験などを元にした、発表論文・研究計画に関連のある言及のことである。発表された研究のオリジナリティーを認識し、研究の限界・今後の課題に対する考察を加え、研究の応用可能な点・今後の展開などについて意見を述べる。
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(1)修士論文中間発表、研究レビュー紹介+研究計画紹介
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発表者の研究領域や研究計画について、疑問点、質問事項を整理しておく。資料作成は必要ない。
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(2)原著論文紹介・総説論文紹介
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A4用紙裏表1枚でクリティークを作成する。基本的にクリティークガイドライン(別紙)に沿ってクリティークを作成すれば構わないが、より討論を深めるべく、各自で工夫して取り組むことが望ましい。
3)司会者
- 教室ゼミを円滑かつ有意義に進める為に、ゼミ全体のコーディネーターとしての役割を担う。
- 博士課程の学生、教員等が担当する。
- 議論のきっかけを作り、討論の流れを円滑にする。
- コメント・討論重視のゼミ進行のため、限られた時間内を最大限利用して、教室員の意見を多く交換・反映させるように工夫する。
- 発表者が時間内に発表を終了できるよう、時間経過を知らせる。
- 後に次週の予告をし、教室員からの連絡事項の確認をする。
4)参加者
- 一週間前に配布される発表論文の抄録(アブストラクト)・発表サマリーにはあらかじめ目を通しておく。
- ゼミ開始時間には、できる限り前からつめて着席しておく。
- 質疑応答では、積極的に発言する。
- やむを得ず欠席した場合は、ゼミ発表資料保管ボックスに資料が保管してあるので、各自でコピーをとることができる。
- 連絡事項がある人は、事前に司会者に申し出ておく。